もうすぐ冬も終わります
このページで もう少し 宮沢賢治さんの童話の中から
雪の美しさを味わいたいと思います
北国の詩人ならではの透きとおった
冷たい空気さえ感じられる美しい表現・・・
とても心が清められます
まもなく東の空は黄ばらのように光り 琥珀いろにかがやき
金に燃えだしました 丘も野原もあたらしい雪でいっぱいです・・・
雪の美しさ
・・すると 雲もなく研きあげられたような群青の空から
まっ白な雪がサギの毛のように いちめんに落ちてきました・・

「水仙月の四月」より
桃の果汁のような陽の光は まず山の雪にいっぱい注ぎ
それからだんだん下に流れて ついにはそこらいちめん
雪の中に白百合の花を咲かせました・・・
「鳥の北斗七星」より
お日さまがまっ白に燃えて百合の匂いを撒きちらし
また雪をぎらぎら照らしました・・
林の中の雪には藍色の木の影が いちめん網になって落ちて
日光のあたる所には銀の百合が咲いたように見えました・・・
「雪渡り」より