暑い夏も 冬霞の巴里に何度も戻っていました
どの場面も 仄暗い下町の巴里が古い絵画のようで
セットも背景も隅々まで味わっています
演出の指田先生のこだわりを感じながら
そこに流れるメロディ 歌 アコーディオンの調べ
この場面は可愛らしい光がこぼれています
エルミーヌと花売り娘が歌う歌詞がこの作品のなかで
唯一パリの明るく美しい風景が描かれている
あの舞台の客席に戻りたい 映像でなく 
奥行きのある舞台 演者の心が渦巻く生の物語を
もう一度「目撃」したい

今も巴里に・・
花売り 籠売り 焼栗売り 名もない絵描きたち 何もない日々に色を付ける そぞろ歩き まどろみに 口ずさむ街 プラタナス マロニエ マロンの香り 小道を駆け抜け コンコルド橋の下 たゆたうセーヌ河  水に浮かぶ夢の中の恋人たち
遠き春を望めば  風そよぐリラの花 緑の木陰  うららかな陽ざし なびかせ揺れる リボンのまだら模様